上海への旅行費用(渡航費)を節約する方法

  • jblk

上海の街、中国

旅行費用を少しでも安くしたいと思ったら、やはり交通費と宿代からアプローチするのが常道でしょう。渡航費、そして現地での交通費・宿泊費、あるいは日本を出国するまでの出費の無駄をなくすことに尽きるのではないでしょうか。

「朝早い便で出発し、帰りは遅い便で」ということであれば、渡航先の滞在時間を最大限に生かすことができます。しかし、早朝の便で出発するために空港そばのホテルに宿をとったり、あるいは空港までタクシー移動するための費用というのは、ビジネストリップなら別として、個人旅行の場合はできるだけ避けたいところです。それゆえ、出発便の時間等もよく吟味したうえでプランを立てるのが好ましいといえるのではないでしょうか。

さて、前置きが長くなりましたが、上海は日本から最もアプローチしやすい国際都市のひとつです。昨今ではLCC(春秋航空、吉祥航空)の航路新設や増便などもあって、工夫次第で渡航費を安く抑えることが容易にできるようになっています。

そもそもLCCは片道分だけで買うことができるというところにメリットがあり、出国と再入国の場所を違えられるのが醍醐味だといえます。一方、上海へは関西圏から新鑑真号や蘇州号といった定期フェリーも運行していますので、往路は船、復路は飛行機といったように渡航方法にバリエーションをもたせたることもできるでしょう。

関東圏に住んでいる人にとっては港への移動コスト負担が大変かと思われるかも知れませんが、Willersなどの夜行バスや、シーズンによっては青春18きっぷなどを使えば日本国内の移動費もそれほど高いものにはならないはずです。

結局、問題は時間の確保が可能かどうかということであって、船での移動が楽しみということでしたら試してみる価値は十分にあるでしょう。

春節(旧正月)・国慶節といった中国の大型連休に重なる時期であっても、フェリーのチケット代は年中、固定されていることもチェックポイントです。

ただ、LCCであれフェリーであれ、留意しておきたいことがいくつかあります。 ひとつは支払い通貨をどうするかという点です。春秋航空の公式サイトで価格をチェックすると、人民元、日本円で差があることに気づくはずです。為替レートの動きを見ながら、いずれの通貨で支払ったほうがよいのか判断したほうがベターといえそうです。

また、LCCは携行荷物の重さ制限が普通のフライトよりかなり低く設定されているので注意が必要です。制限重量をオーバーすることが最初から想定されているのでしたら、チケット予約時にオプションとしてオーバーウェイト料金を支払っておくと、搭乗当日に空港で多大な超過料金を請求されて仰天することも避けられるでしょう。

フェリーの場合は、円安なら日本円で支払うのがお得です。そして、一年間に上海を2往復する予定があるなら、1年間有効のオープンチケットを購入しておくのがよいでしょう。復路分が半額となるうえに、ポイントが加算されるなどのメリットがあるからです。

最後に、自身の体験を紹介しますと、昨年8月に上海を往復した際、出国を大阪、再入国を名古屋というルートを採用しました。繁忙期ゆえに航空チケットが高めだったのと、クルーズ気分を味わいたかったので蘇州号を利用。チケットは4人部屋の1等室で往復3万7500円でした。

帰りはネットで春秋航空の上海-名古屋便の片道チケットを購入し、費用は超過重量分の予約費用も含め、日本円に換算して1万円弱でした。

まだ手元には上海-大阪のフェリーのチケットが残っています。次回は出国を名古屋、再入国は大阪からというルートでの渡航を検討しています。オンシーズンでの旅行であっても予算6万円あれば1年間で2回上海と往復できるうえに、そのうち4泊を海上で過ごすという楽しみ方ができるのです。

いずれにせよ、実質的な移動コストの削減を削減できたことで、その分、滞在時や他の楽しみに回せるのはなんとも心地のよいものです。浮いたコストをフェリー上での食事代に充てたり、宿泊先のグレードをランクアップできたりしたのも良かったです。