退職後世帯の質素な暮らしによる節約術

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老夫婦

実家では薪ストーブで暖房し、ストーブで沸かしたお湯を炊事、洗面に利用しています。薪は両親が所有地の山林から切ってきます。焚き付けといって大きな薪に火を移す前の燃えやすい細かい燃料も必要なのですが、これは杉の落ち葉を使用したり、身内が建具(戸大工)工場を経営しているためそちらから木材の切れ端をもらったりしています。

薪ストーブは、薪割りするときと焚くときの2回暖かいと父が嬉しそうに言います。原始的と思われるでしょうが薪ストーブなだけまだましです。現在薪ストーブが置いてある茶の間の中央は以前はいろりでした。ストーブではなく灰が入っていて、上から鍋をつるしたり串に刺した魚を焼いたりしていました。

ストーブの上には常にお湯のやかんが置いてあります。その隣には調理中の鍋やフライパンが乗っており、そうでないときはお茶のやかんが置いてあります。薪ストーブを買い替える際の母の希望が「上に鍋が二つ置けるもの」でした。食器洗い乾燥機を自宅で使い始めてすごく便利だったので、両親にも「光熱費の節約になるから」と理由をつけて勧めたのですが不要と断られました。

確かに、実家では皿を洗うときはストーブで沸かしたお湯をかけておいてから洗い、すすぎは冷水でおこなっているので食洗機にしてもかえって光熱費が上がりそうです。

料理はIHヒーターを使用しますが、野菜や麺をゆでる時はストーブからお湯を移して使用します。煮込み料理はストーブにかけておきます。風呂は灯油のボイラーでお湯を沸かしていますが入浴時以外にお湯を沸かすことはありません。

洗顔はやかんのお湯を洗面器に取って行っています。光熱費節約や地球環境のためというより、そんな暮らしをふつうだと思っている節のある両親ですが、エコ意識は高く、自家用車はハイブリッドカーで初代プリウス、屋根には10年以上前に当時600万円で購入した3kWのソーラーパネルが設置されています。

両親の生活が日本昔話みたいで面白いので、ぜひ子供(両親にとっては孫)が小学生になるまで今の暮らしを続けて欲しいのですが、両親も60代ですし映像として残しておこうかと考えています。

このような質素で原始的な生活を送る両親をすごいとは思いますが、見習いたいとは思わず、私自身は実家から30km離れた自宅でエコキュートの安いお湯を惜しみなく使いエアコンで家中の空調を効かせて暮らしています。