Amazonで古書、絶版さがしを時短!投資目的での古本売買に注意
むかしは古本を探すために、大阪市内、日本橋近辺の古本屋、あるいは大学近辺の古本屋を休日を利用してまわりました。しかし、古本屋回りは意外と疲れるものです。これは何も体力的なものではありません。むしろ、知力的なものです。
例えば、大きな本棚の中に自分の探している本があるのかないのか、それを確かめるためには、棚の隅から隅まで見なければなりません。その棚も何段もあるのが普通です。しかも、これが一つの古本屋ならまだしも数軒の古本屋になるのです。ですから、土曜日や日曜日を利用して、古本屋を回っていると、帰るころにはどっと疲れがでてきます。まして、探していた本が見つかった場合ならともかく、見つからない場合は余計つかれました。
しかし、最近は便利になりました。アマゾンで検索すると、目当ての古本が見つかるのです。その時間はわずか数秒かせいぜい数分です。もちろん、疲れることなどありません。
そんなわけで、インターネットを利用するようになって、とくにアマゾンを利用するようになって、多くの時間を節約できるようになりました。
最近も探していた矢野健太郎氏の著書をアマゾンで見つけ早速購入しました。矢野健太郎氏をご存知の方も多いと思います。あの数学者です。なくなってもう20年近くになりますかな。私の学生時代、参考書や数学の教科書で大変世話になったものです。皆さんの中にも昔、矢野健太郎氏、通称、ヤノケンのお世話になった方も多いと思います。
このような亡くなった著者の本は多くは絶版になっており、普通の本屋さんでは手に入りません。そこで必要な場合は図書館で借りてきて、全ページをコピーするか。又は古本屋を回って、その本を探すしか手がないのです。
しかし、アマゾンを利用すれば、簡単に目当ての本を探し、手に入れることができます。
ただ、残念なことには、出品している人の中に明らかに骨董趣味というか、貴重品扱いで、定価数100円の古本に数千円、ときには数万円の値段をつけている人がいるのです。これは私のような理系の人間には考えられないことです。
本はあくまで読んで内容を理解するものです。つまり使うものです。買って本棚に飾っておくものではありません。まして、値上がりを待って売るものでもありません。
しかし、投資目的で古本を売買する人たちもいるのです。そんなわけで、アマゾンのサイトを見ていますと、同じ古本でも一桁違う値段がついている場合があります。もちろん、私などは貴重品扱いの古本、骨董品扱いの古本など買いませんが。
ところで最近では古本屋回りをすることは滅多にありませんが、古本屋回りをしていたころ、思いがけない本にめぐり合ったことがあります。大学時代、化学の実験書としてガッターマン・ウイーランドの本、ドイツ語の原書ですが、その本を授業で使われた先生がいました。我われ学生には、もちろん、ガッターマン・ウイーランドの原書など、高価すぎて手に入りません。そこで学生用にある出版社が発売したガッターマン・ウイーランドの原書の一部を教科書として使っていたのです。そのガッターマン・ウイーランドの原書を偶然、ある古本屋で見つけたのです。
どういう理由で、その本が古本屋までたどり着いたのか知りませんが、本当にうれしくて早速購入しました。もう30年以上昔の話です。さて、アマゾンを使っていると大変便利ですが、このような幸運にはめぐり合えません。また、それはそれでよいかも知れませんが。
ところで、私は現在、塾で高校生らに数学を教えていますが、やはり、昔の本の方が便利です。便利というかわかりやすいというか、我われ教師にとっても使いやすいです。しかし、その多くは絶版になりつつあります。そんなわけで、この後、アマゾンを利用する機会も増えていきそうです。