椿山荘での結婚式費用を80万円安くした節約術
結婚式は人生で一番高価な「サービス」だと思います。その日一日のために何百万もかけて招待客をもてなし、自分たち夫婦の一生の思い出を作ります。
勿論実際は費用が安い方がいいけれど安っぽい結婚式にはしたくないものです。招待した友達や上司をがっかりさせたくない。そう考えて式場や装飾・サービスを見積もっていくと、結局予定よりも高い費用になってしまいます。
私たち夫婦は東京都文京区にあるホテル椿山荘で結婚式を挙げました。ホテル椿山荘と言えば歴史ある高級ホテルの一つで、東京都内にありながら広い日本庭園の緑が素敵です。
明治時代山縣有朋が作ったという歴史ある敷地に、現代的でラグジュアリーなホテル。一度夫婦で旅行の際にこのホテルを利用してから、すっかり椿山荘のファンになってしまいました。結婚式を挙げるなら、このホテルがいいと心のどこかで思っていたものです。
ただ都内の高級ホテルの中でも椿山荘は人気の式場ですので、見積もりは私たちの予定金額よりもやや上回るほどでした。また、初回の見積もりはあくまで見積もり。その後のドレスの選択、料理内容、キャンドルサービスの内容、装花のグレードによって100万ほど余裕を見る必要がありました。
よく椿山荘の結婚式場と比較される目黒雅叙園やロイヤルパークホテルの見積もりも、だいたい前後50万ほどの似たような金額でした。
どうしたら安く済ませられるか…。ドレスや装花など、ある程度グレードを抑えたところで数十万ほどしか変わりません。
また、結婚式の専門雑誌を見ると節約術として結婚式の最後に招待客に渡すプチギフトや、花嫁が持つブーケ、ドレス、ネックレスやヘッドドレスなどを手作りするという案が書かれていました。
しかし、たいていどこのホテルでも、そういったサービスはすべて「こみこみ」でなければ安くならないようになっています。自分たちで手作りをしたものを持ち込むほうがむしろ高くつくのです。
遠方からくる招待客のためにホテルウエディングは必須だった私たちは、手作りの節約案は諦め、日にちによって料金が違うことに注目しました。
キリスト教式の式場であれば違ってくると思いますが、日本式の式場を用意している式場はどこでも六曜を基準に値段が違います。先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口という、手帳などにも書かれている暦注です。
私たちはウエディングドレスを着る結婚式でしたので、曜日にそこまでこだわりはありません。またお互いの家も、それに強いこだわりのある宗教ではありませんでした。
よく結婚式に選ばれる「友引」や「大安」と、人気のない「仏滅」では、内容が同じでもなんと80万も差がありました。またウエディングコーディネーターの女性から意外な言葉をかけられ、それで椿山荘での結婚式を決めました。
「仏滅といっても考え方ひとつで、午後からは仏滅が明けていくという意味でむしろ縁起がいいという考えもあるんですよ」。結局仏滅の午後1時からに決定しました。
見積もりが安かった分、グレードの高いフランス製のドレスを選び、ブーケの花の種類を自分の好きな花を使って作ることができました(ただ、業者はホテル指定のものしか選べません)。
また見積もり段階では非常にオーソドックスなフレンチコースだったものに、クレープ・シュゼットの炎の演出(シェフがアルコールと火を使って、その場でクレープ・シュゼットを作る演出)や、ステーキにフォアグラのトッピングを加えたりしたことで、招待客の皆さんに「お料理にお金をかけてもてなしてくれたね」と声をかけてもらえました。
それらのオプションがなければ、式場は豪華でも内容が非常にシンプルであっさりしたものになっていたと思います。
サービス内容は全く同じで、80万の差は非常に大きく、どの式場の特典よりも一番節約できました。